ヨーロッパ1周!?ドライブ・日記
  〜ヨーロッパを車で一周する僕らの様子を伝える日記のコーナー〜


7. カルロ邸を訪ねて ROVIGO
 


 〜どうしても会いたかった人〜 6/5/2005 ROVIGO

今まで旅をしてきてホントたくさんの人と知り合ってきた。友達になるとまではいかないんだけど、ある一時、旅のタイミングが同じで移動の度にバスで顔を合わせたり、宿が何度も同じだったり、数ヶ月前に別の道へと進んだはずのグループとまたばったりとあるところで再会したり...特に国境間の移動が簡単に行かないことがあるアジア、アフリカなんかでは、多くの旅行者が同じツーリストバスを利用するし、ガイドブックもほとんどみんな同じだし...こういった出会いは移動の度にある。みんな国は違っても同じ「旅」と言う共通の興味と目的を持っているため、すぐにめちゃくちゃ仲良しになったりする。特にバスが遅れたり、宿がイマイチだったりすると、みんなで妙に一致団結して、一体感が生まれたりもする。なので別れの時は、もうハグ、ハグの涙もの。そんなときにみんなが必ず交換するのが、メールアドレスと「〜に来たときには、必ずうちに泊まりに来てね!」というメッセージ。これは口だけじゃなくって、私たちも本当にみんなが泊まりに来てくれたらいいな〜って思っているし、よくトシと二人で「帰ったらさ〜、みんなが泊まりに来ても大丈夫なように1部屋スペアのベットルームがいるね〜」なんて真剣に話したりもする。でもでも、ここからが私たちのダメなところ...私たち二人ともこう見えてもかなりの気ぃ遣ぃ〜なのである。フランスにスペインにギリシャ、オーストリア、ドイツ、イギリス、この旅で知り合った人のほとんどがヨーロッパの人達。その地に訪れる度に彼らのことを思い出して、「どうしよう?連絡してみる?」と二人で相談するんだけど、やっぱり、やっぱり気ぃ遣うしな〜と躊躇してしまう。それにプラスして、ここヨーロッパでぷ〜ちゃんとのドライブ旅行を始めてからは、明日どこどこ行きのバスのチケットを買ってるからそれに乗らなきゃ、とか、明日何時の電車で移動だよ〜、なんて時間の束縛が完全になくなってしまって、移動したいときに移動して、気に入った街ではずぅ〜とそこに居座って...といった完全にマイペース?な旅になってきてしまっているもんだから、「いついつギリシャに行きます!」なんて連絡もできず、ギリシャについたときには、「今さら連絡してもね〜」ってことになってしまったりして。ほんとダメな私たち。
こんなダメダメな私たちだけど、ここイタリアではどうしても会いたかった人達がいる。旅で知り合った人ではなくて、私のアイルランドからの友人カルロの両親と妹たち。カルロは今、日本にいるので、イタリアでの再会は無理なんだけど、カルロのお父さんトニとお母さんフランチェスカには、日本で何度か会っていて、私は二人のことが大好き!普通、友達のご両親と言うとそれなりに気を遣うものだけど、トニとフランチェスカは別!一緒にいるとめちゃくちゃ楽しい。うちの家族も親戚もみんなトニとフランチェスカが遊びに来てくれると、日本語とイタリア語で全く言葉が通じない中、カルロの通訳を通して、ワイワイ、ガヤガヤと本当に楽しい時間を過ごすことができる。カルロと奥さんの治美ちゃんとは、もう10年らいの付き合いなのに、私はカルロの生まれ育った街を未だ見たことがなかったし、今回、世界一周の途中で必ずカルロの街、ロヴィーゴを見てみたいと思っていた。
カルロとメールでやり取りしながら、6月6日にカルロ邸にお邪魔することにした。ロヴィーゴは、イタリアの北に位置するため、最初私たちは、ヴェネチアやヴェローナと言った観光スポットを回ってから、ロヴィーゴに行く予定をしていたが、「ヴェネチアやヴェローナならロヴィーゴから日帰りで行けばいいよ!」というメールをもらったので、今後イタリアをどのように回るかの計画を一切立てずにとりあえずカルロ邸を訪れることにした。
当日、カルロにもらった地図とカルロ邸への行き方の書いたメールをプリントアウトして、ロヴィーゴへ向かった。カルロの生まれた育った街がどんなのか早く見たいと言う期待あり、カルロや治美ちゃんのいないおうちにお邪魔する緊張少しありで、とにかくぷ〜ちゃんを走らせた。
(妻・ユキ)







左から アンナ、トシオ、ユキ、トニ、フランチェスカ、ミケラ

  

  〜This is your room.
 6/6/2005 ROVIGO

 ロヴィーゴに着いた。そこは私が勝手に想像していた街よりもずっと大きくて、お花がたくさん咲いた公園を囲むように道が走っていて、その脇にはお洒落なブランドの洋服を飾ったショーウィンドウが並び、果物やお花を買う人で活気に満ちていた。お洒落なカフェもたくさんある。さすがイタリア!フランスでもそうだったけど、この辺はすごい!大都会でなくても、街、街で活気があって、色んなことがしっかりと機能している感じがする。自分の住む街で何でも買いそろう!例えば私の地元、大阪の商店街で洋服を買おうとしたら大変なことになる。ダサい...洋服もおしゃれなカフェもわざわざ梅田まで電車で出ないと地元じゃなにもそろわない。そんなダサ〜い地元が実は居心地が良くって大好きだったりするんだけど(笑)
とにかくロヴィーゴに着いて、へ〜ここをカルロも歩いててんな〜、とか、カルロもこんなとこでお茶したりすんのかな〜?とか興奮いっぱいで車の窓から見える街なみすべてに私は大満足。そんな私をよそにトシは、「カルロの家、この辺のはずやけど、さっぱり分からんな〜。」と少々パニック気味。そうカルロからもらったカルロ邸への行き方は、高速道路を使った行き方だったんだけど、今回私たちはお金をケチって地道でここまでやって来た。だからロヴィーゴにアプローチした道が違うため、ロヴィーゴに入ってから...の行き方がさっぱり分からない。街の地図を見つけては、何度も車を止めて、人に道を聞きながらやっと見つけた!カルロの言う目印だー!ここからカルロの家までは、もうその角を曲がるだけ!あ〜ものすごい緊張!カルロの家、どんなだろ〜?

 カルロの家が見えた!デ、デカイ!「イタリアでは、これくらいが普通や!」とカルロには突っ込まれるかもしれないけど、大阪生まれの大阪育ちの私、日本の田舎もほとんど行ったことのない私には、やっぱりデカイ!「カルロん家、車停めれるかな〜?」なんて心配してたけど、今考えれば失礼な話だ。バスだって入りそうな勢いなんだもん!ピンポーンで最初に出てきてくれたのが、ミケラ。カルロの下の妹だ!5、6年前に大阪で会った時と全く変わってない。「ユゥーキィー!」と笑顔で私たちを向かえ入れてくれた。そしてトニとフランチェスカと今回初対面のカルロのもう1人の妹アンナも庭で私たちを歓迎してくれ、みんな私たちをぎゅっと抱きしめてくれた。あ〜緊張が解けたぁ〜。それから家に入ってすぐ、フランチェスカと妹たちが私たちのお世話になる部屋へと案内してくれた。そこには、ベッドが二つ。「This is your room.」とフランチェスカが言いながら、用意してくれていたタオルやらバスローブまで私たちに手渡してくれた。「This is your room.」私は留学した日のことを思い出した。日本で英語を教わっていた恩師の両親の家にお世話になった日のことを。緊張いっぱいで部屋に案内されたとき、あの時もお母さんが「This is your room.」と案内してくれた。あの時は調度1年。その後家を出てからも、アイルランドにいる間、クリスマスやらお正月、何かあるたびには、あの部屋にお世話になっている。今回はそんなに長い滞在には、もちろんならないけれど、フランチェスカの「This is your room.」が私にはうれしかった。
(妻・ユキ)






 

  〜素敵なディナータイム〜
 6/6/2005 ROVIGO

 カルロ邸に着いたのが夕方だったこともあって、すぐに夕食の時間になった。するとトニが今までおしゃべりしていた大きなダイニングテーブルのテーブルクロスをさっと外した。「なんで外すの?」と私たちにはこれから何が起きるのかさっぱり?ただぼーっと眺めてると、今度はトニが別のテーブルクロスを持ってきて、それをテーブルにピーンと張ってセットした。そしてそこにナイフやフォーク、ナフキンがきれいに並べられた。なんだかレストランみたい。すごい!うちの実家じゃ年がら年中おコタのテーブルオンリーで、テーブルクロスなんてもちろん存在しない!カルロ邸では、毎日食事時にはテーブルクロスを食事用に張り替えて、それは汚してもOK。頻繁に洗濯をするのだそう。そう言えば、普段のテーブルクロスはたくさん刺繍なんかがしてあって、ずしっと重くて高価な感じ。そうそう洗濯ばっかりしてたら生地が傷みそう。テーブルクロスの張替えにテーブルのセッティング。時間にして5分もかからないことかもしれないけど、つい毎日のこととなると面倒くさくて、仕事をしているとそんな余裕すらなかった私たち。でも、このこだわりというか生活の中に見られる余裕と言うか、とっても素敵だと思う。夕食の後こっそりトシに「私たちも帰ったらテーブルクロスしようね。」と話しておいた。

 テーブルのセットが終るとトニが大きなナイフを持ってきて、私たちの前でサラミや生ハム、チーズをさっとスライスして、順番にお皿の上にサーブしてくれた。手伝おうとするんだけど、トニが「シッ!」と言って人差し指をピンと上に上げて椅子を指し、私たちにそのままじっとテーブルについておくように合図する。犬じゃないんだから〜!それからもサラダにパスタにワイン、最後のジェラートまでフランチェスカお手製のおいしいお料理が次々にテーブルに並んだ。とにかく全部めちゃくちゃおいしい!さすがプロのシェフ、カルロの母だわ!私もテーブルクロスだけじゃなくて、お料理もきちんとできるようにならなくては...まぁでも格好から入るのが一番。やっぱり帰ったら大きなダイニングテーブルにキレイなテーブルクロスとナフキンを買いに行こっと!

 夕食を囲みながら、私たちが今までどこを旅してきたのか?これからどこへ行く予定なのか?などなど色んな話しをした。そしてみんなから「ロヴィーゴにはどれくらいいられるの?」と質問があったので、「2〜3日いてもいい?」と尋ねた。本来なら「何日間お邪魔します。」と事前に断わりを入れておくべきなのに、今回はカルロから「ロヴィーゴ周辺の観光地はロヴィーゴを拠点に行けばいいよ。」と間際に連絡をもらったので、はっきりとした予定もないままここへお邪魔してしまっていたのだ。私たちの予定では、2〜3日滞在させてもらって、そのうちにロヴィーゴとボローニャ、ヴェローナを観光するつもりだったのだが、「僕は明日から4日間仕事で家を空けるけど、帰ったら一緒にドロミテスの山とヴェネチアへ行こう!」とトニからうれしいお誘いをもらった。でもそうすると1週間...そんなに長くお世話になるわけには...でもこのままトニとお別れするのも寂しいしなぁ...なんて考えながらモジモジ。するとフランチェスカが、「ここからだとボローニャでしょ、ヴェローナでしょ、フィレンツェも行けるし、ミラノもよ〜。あ〜ミラノ〜ビュティフォー!!」と。フランチェスカがうっとりしながら天井眺めてビューティフォー!と言うのを聞いたら、今回はお金と時間の都合で諦めたはずなのに、やっぱりフィレンツェにも行きたくなってしまった...ほんとイタリアは見所が多すぎて、何日あっても全くたりない。結局私たちは、明日ロヴィーゴ、明後日ヴェローナ、明々後日ボローニャと観光して、トニを待ちながらカルロ邸にお世話になることをずうずうしくも即決定してしまった。
(妻・ユキ)








 〜すべてがエクセレント!あつかましくも食い倒れの私たち〜 6/7/2005 ROVIGO

 翌朝、部屋から廊下へ出るとコーヒーのいい香りがしてきた。台所へ降りて行くと、フランチェスカが忙しそうに朝食の準備をしてくれていた。朝食は、トーストにフルーツ、ヨーグルトと私が大好きなものばっかりで嬉しすぎる!それに何よりもうれしかったのが、フランチェスカのいれてくれるコーヒー。アルミのヘンテコな形のコーヒーメーカーを直接コンロにかけてくれるんだけど、一度に2杯しか入れられなんだそう。「1杯用も4杯用もあるのよぉ〜。カルロなんか毎回帰ってくるとすごいんだから!スーツケース空っぽでやって来て、それをコーヒーやらサラミやらチーズで満タンにして帰るんだから!」とフランチェスカはコンロに火をいれながら話していた。そう言えば、カルロもこのヘンテコな形のコーヒーメーカーを持っていて、アイルランド時代、ディナーパーティーにおよばれすると、食後1杯ずつそのコーヒーを火にかけて入れるもんだからみんな「早くしてくれよぉ〜」なんて冗談を言っていたのを思い出した。このヘンテコ形のコーヒーメーカーは2層になっていて、下に水を入れ、上にコーヒーの粉を入れる。そしてそれを直接コンロにかけて、水が沸騰するとコーヒーのフィルターを通るような仕組みになっている。この水が沸騰し出すとたまらなくいい香りがしてくるのだ。入れ方はさておいて、とにかくこのコーヒーおいしすぎる。大げさだと言われるかもしれないけど、こんなのみんな毎日家で飲んでんの!?となんだか腹立つくらいにマジでおいしい!この日以来、私は夜ベッドに入るたび「あ〜明日もフランチェスカのコーヒーが楽しみだ〜」と密かに1人でほくそえんでいた。日本に帰ったらカルロの住む浜松までこのコーヒーを飲みに行こう。

 朝食が終って、私たちがロヴィーゴの観光へ出かけようとするとフランチェスカが「モーメント、モーメント」と慌しくエプロンを外して、バックになにかつめていた。フランチェスカもお出掛け?なんてノンキに構えていると「さぁ行きましょう!」と。「えっ...」「一緒に来てくれるの?」と聞くと、「オフコース!」の一声。そして、その日はフランチェスカのお陰で観光客の私たちだけでは入れない音楽学校に入れてもらってパイプオルガンのレッスンを見学させてもらったり、教会に入って壁画の説明を受けたり、カルロが小さい頃に通っていた学校を見に行ったりと、午前の部、午後の部とも充実した1日を過ごすことができた。フランチェスカはこの旅最高のガイドだ。そんなフランチェスカのロヴィーゴ1日ツアーの中でも最も興味深かったのが、お買い物ツアー。スーパーに入るとフランチェスカは、さっささっさと歩きながら、「これはトッテローニ。ここのメーカーのが少し値が張るけど、一番おいしいの!中身は、リコッタチーズとほうれん草が最高!キャンプ場でも料理できるから、お勧めよ!これを2つとこっちを3つ...」とにかく手際が良い。やっぱり主婦だ!スーパーには、私たちが見たことない野菜がたくさん並んでいて、水菜みたいな、サニーレタスみたいな、パセリの巨大版みたいなのを見て私が「コレ何?」って聞くと、「オー ディス イズ ヴェリー グーッド!」とさっとそれもかごに入れてしまう。「何?」って聞くと全部カゴに入れてしまいそうな勢いだったので、それ以来私たちは質問を止めておいた!(笑)そのほかにも「あ〜このヨーグルトは、ミケラが好きだからこれを1パック。ユキたちはどの味がいい?トニはこれ食べないんだけど、今日はトニの夕食はいらないから...」と買い物中のフランチェスカは良くしゃべる(笑)そして家族の好みを全部頭にインプットしていて、あ〜母はどこの国も同じだな〜と、実家の母がいつも私たち兄弟3人の全く違う好き嫌いを把握して、食事を準備してくれていたことを思い出した。
 
 そしてそんなフランチェスカの作るお料理はどれもめちゃくちゃおいしい。新鮮な野菜がたっぷりで、味付けはいたってシンプル。イタリア料理って脂っこくてヘビーなイメージがあったけど、フランチェスカのイタリアンはとにかくヘルシー。中でも私たちがもっとも気に入ったのが、ある夜テーブルに出てきたズッキーニ。縦にナイフを一本入れただけのきゅうりの様にスラッと長いズッキーニが真っ白なお皿に5本くらい盛ってあった。パスタやラタトゥイユに細かいのが入っているのは知っているけど...さっそく試してみるとめちゃウマ!「何これ!?」「どうやって調理したの!?」帰ったら真似させてもらおうと慌ててアンナに聞くと「茹でただけだよ!」と笑われてしまった...信じられない。茹でただけだなんて。美味しすぎる!この超イタリアンなテーブルセッティングが茹でズッキーニを「なんじゃこれ!?」って感動するくらいおいしく思わせるのか、イタリアの太陽をいっぱい浴びて育ったズッキーニは日本のそれとは元から違うのか、とにかく日本では茹でただけじゃこんなに美味しくないから、やっぱり真似するのは諦めた...こんな風に書いてフランチェスカの料理は、茹でただけの手抜きか!?と勘違いされるとマズイので(カルロに叱られてしまう。笑)追加すると、彼女のお料理は野菜がふんだんに使われていて、1つ1つの素材の味がうまくいかされている。シンプルだけど本当に美味しいのだ。 フランチェスカ、アンナ、ミケラみんな細くてスタイルが良いのもこの食事をみて納得したのでした。
(妻・ユキ)










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