10月14日 僕らは朝一番に郵便局へ出向き、前日と同じように2番カウンター、8番カウンター、集配所とまわったがやはり荷物は無かった。 午後にまた荷物がやって来ると聞いたので戻ってみるが荷物は無い・・・。 いっそ「紛失しました」と言われた方が諦めがつくと言うもんだ。 これから何日先には届くのか・・・? 届かないのか・・・? 荷物が来るまでカトマンズで待っている訳にもいかない。 「どうするよ〜?」っと2人で愕然としてると集配所のおじさんが声をかけてきた。 「もしかしたら、EMS(国際スピード郵便)で届いてるんじゃないか? ここに集まるのは普通郵便だけだからEMSで調べてもらったら?」 何ぃ〜!?それを先に言ってくれよー! っと思いながら僕らは大急ぎでEMSを取り扱う建物まで走った。 カウンターで事情を話し荷物があるかどうか調べてもらう。 すると、「これですか?」っといとも簡単に荷物が見つかったではないかぁー!! 今まで探しまわったのは一体なんだったんだ・・・。 しかも荷物は日本で送ってもらった5日後にはカトマンズに届いており、10日近くも放置されていたのだ! 「まったくどうなってんねん! まぁ〜見つかったからいいか。」っと渡された荷物を確認すると荷物は書籍の1梱包しかなかった。 悪〜い予感が頭をかすめる。 「あのぉ〜。 もう1つ荷物来てませんでした?」 「いいえ、これだけです。」
・・・僕らの荷物探しは再び始まることになった。 無理を言ってEMSの集配所の中にまで入り込み荷物一つ一つを自ら確認していく。 以外にも日本からの荷物が多く、6割くらいは日本から届いたものだった。 すべてに目を通し調べてみたが、結局僕らは荷物を見つけることは出来なかった。
10月15日 残りの荷物を見つけるべく捜索は続く。 郵便局通いも3日目となると郵便局の職員さんにも覚えられ、顔を見るだけで「あぁ。まだ来てないよ。」っと言われるようになっていた。 中でもEMSのケーシーさんはすごく心配してくれて、普通の人では入ることが出来ないP.O.BOXの裏側にまで連れて入ってくれたりもした。 一日に何度も聞いてまわる。 捜査は足でするものという昔の刑事ドラマさながらの聞き込み捜査だ。 しかしその努力も虚しく荷物は見つからない。 「今日もダメかぁ・・・。」 諦めながら帰り道にある2番カウンターへ立ち寄った。 「どうも。荷物届いてないですよねぇ?」 「残念ながらないねぇ〜」 いつもの会話が交わされる。っとその時、妻・ユキが目の前の棚を指差し言った。「その棚の一番下にある荷物はなんですか?」 そこには荷物が置かれていない段があり、郵パックの小包が1つ転がっていた。 「ああ、これは受け取り人不明の・・・・」荷物を手に取った2番カウンターのおっちゃんはそう言いかけて固まった。 ・・・・・あった。 紛れも無くその荷物は僕たちの荷物だった。 僕らは思わず大声を出して喜んでしまった!
僕は気付かなかったのだが妻・ユキは最初の日、棚に1つだけ転がってる荷物を不審に思い調べてくれと言ったらしい。 その時はこの棚は関係ないからと言って見てもらえなかったそうだ。 その時見てくれていれば・・・。 職務怠慢に腹が立ったが、何よりも許せなかったのはその後だった。
見つかった荷物はなんと、P.O.BOXを確認に来たホテルの従業員が「この荷物はウチのではありません。」っと受け取り拒否をした為に行き場を無くしその場に残されていたと言うのだ。 2番カウンターのおっさんの言い訳?かとも思ったが、僕らが泊まっていたホテルは実際あやしかった。 5日分も前払いを強要してきたり、お金を貸してと言って部屋に入って来たりと何かと問題ありなホテルだったからだ。 荷物が届かないとなると受け取るまでは足止めされる事になる。 すべてはホテルの陰謀だったのか・・・?
ホテルに問い質す事は出来たが、荷物を無事に手にすることが出来たのだしそれ以上の事はしなかった。 荷物騒動のおかげでEMSの人達に出会えた。 捨てる神あれば拾う神あり。 どこの国でも悪い人もいれば、良い人もいる。 自分の事の様に心配して探してくれたみんなに出会えたのだから。
【寿夫 2005.1.20 筆】