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旅の日記

チリ/トーレス・デル・パイネ国立公園  〜パイネサーキット&W 10泊11日〜 (MAP

 


 ついにやって来た。僕にとってはここがパタゴニアのハイライト、トーレス・デル・パイネ国立公園。チリの南方、南緯51°付近にある。 面積は大阪府ほどもあり、氷河と氷河湖に彩られた美しく雄雄しい国立公園である。「パイネを歩き倒す!」 いつからだろうかこれが僕の目標になっていた。 
 厳しい大自然の姿そのものと言えるパイネは強大な氷の塊が岩々を侵食し、その氷から溶け出した水が谷々を形成する。そんな中を進むトレイルは時には森林限界を超え、時には烈風にさらされる。積雪あり湿地あり岩場ありだ。それでも短い夏がやってくると沢山のトレッカーが山に入る。パイネには数多くのトレイルがあり、1日のデイトリップから10日以上のサーキット(1周)まで能力と日程に合わせてトレッキングを楽しむ事が出来るのだ。今回僕らが挑戦したのはサーキットとW(コースの形がアルファベットのWに似ている為こう呼ばれている)を組み合わせた10日のトレッキングに1日のアイスハイクを追加した10泊11日のトレッキング。テントと11日分の食料を担いでこんなに長く山に入るは初めてになる。しかも今シーズンは沢山の雪が残っており、雪崩や崖崩れが頻発していると聞いた。期待と不安の入り混じった中、困難と聞くとやってやりたくなる奇妙な興奮を覚えながら僕らは山に入った。長い長い山歩きの始まりだ。


12月16日 Day.1 
アマルガ→ラストレス→セロン 距離:17km 時間:6時間30分 天気:快晴  

「やばいぃ〜!!起きてぇ〜!!」 ユキの叫び声で目覚
めた。 7時にバスが迎えに来るというのに起きたのは6
時 45分! 完全に寝坊である。大慌てで荷物をパッキング し紅茶を一口だけ流し込みバスに乗り込んだ。出ばなか らこんなんで大丈夫だろうか・・・。バスは9時45分国立 公園の管理事務所のあるアマルガに着いた。ここでパー クフィー10,000ペソ(2,400円/人)を支払う。「土砂崩れが あって通れない所がある」と言うウワサを聞いていたので スタッフに確認すると「ノープロブレム」との答え。行けそう だ。僕らはここアマルガがトレッキングのスタート&ゴール 地点となる。 次に帰ってくるのは11日後。「無事に帰っ て来れますようにっ!」と心で祈って歩きだした。天気は快 晴。目の前には早くもトーレスが2本見えていた。最初 からこの絶景。流石はパイネである。山に見とれながら少し歩くと車一台がやっと通れるような橋が現れた。予定通りだ。この橋を渡ると右に入るトレイルがあるはず。そこから13km歩けば今日の目的地セロンに着くはず・・・だった。しかし、歩けど歩けどセロンに向かうトレイルが出てこない。後ろを歩いていたドイツ人夫婦に聞いてみると「僕らも見つけられなかったんだ。大回りになるけどこのまま行こうと思う。」との事。このまま行くと7kmも余分に歩く事になる。来た道を戻ろうかとも思ったが、僕らもこのまま大きく迂回してセロンを目指す事にした。しょっぱなから道を間違えるなんて・・・。朝寝坊もしたし、今日はツキが無いなぁ・・・そう思うと何もかもが不安に思えてくる。「また間違ったトレイルを歩いているんじゃないか?」と焦りながら歩いていると前から人がやって来た。聞いてみると道は正しくホッっとする。眺めの良いところで昼食をとり、しばらく歩くと川にぶち当たった。増水しているようでどこを探しても渡れるようなところが見つからない。仕方なく靴を脱ぎ川に入る。川の水は氷のように冷たく、ユキは「助けてぇ〜ぇ!!」っと絶叫していた。
トレッキングの開始直後はトレースを眺
めながらの平坦なダートロードが続く。
重い荷物を背負ってる事も忘れてしまう
くらい、景色がいい。


雪解け水なんで、めちゃくちゃ冷たい!
渡り終えた後は足の感覚がなくなってました。



途中現れた幻想的な雲たち。

16:45 今日の宿泊地、キャンピング・セロンに到着。荷物を降ろすと身体のあちこちが痛んだ。荷物が重過ぎるようだ。テント、燃料のほかに大量に食料を持ってきている為、僕のバックパックは20kgを越えていた。自分の食い気がそのまま重さになって襲いかかる、こんな状況でも食べ物を減らせないなんて・・・。アホである。 
 このキャンプ場は有料で1つだけだが簡易水洗のトイレとホットシャワーがあった。手早くシャワーを浴びて、パスタとスープの夕食を済ませ寝袋に入ったのが21:00。 明日も長丁場
、がんばろう。 

【寿夫 筆】

 




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